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梅干と昆布。

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びんぞことびじん。さん。


今日は通常のサイト更新もしました。
何ヤル気だしてんの、自分(笑)

日が開きましたが駄文更新です。

おひまつぶしにでも読んでいただけると嬉しいです。

いち。と に。 は右側の下のほうにある
カテゴリー「駄文的なもの」をクリックすると読めます。





「今日はどうすっかなぁ~」
終礼後のざわついた教室で遥希はひとりごちた。
「ハル、ちょっと寄り道してかね?」
「珍しいじゃん恭介」
恭介とは中学校からの付き合いだ。
モデルのアルバイトをしている恭介は遥希と並んでも遜色のない容姿は学内でも際立っている。
180センチを越す身長とエキゾチックな顔立ちは彼がクォーターであることを表していた。
たしか母方の祖父がヨーロッパのどこかの国の人だと言っていた。
どちらかというとすっきりした日本人顔で美人といわれる遥希とは正反対で、精悍ないわゆるハンサム顔だった。
スリムな体型に見えるが、実はかなりがっしりしていることを知っているのは、一時期そういう付き合いをしていたからだ。
「撮影のほうが落ち着いたからな」
自由な校風で様々な課外活動に対応したカリキュラムが組まれているため、早退や遅刻に対してもある程度までなら寛容だ。
「そういえばここのところおまえのこと見なかった気がする」
遥希がイスを後ろにカタンカタンと揺らしながら答えると、長い足を利用して格好よく机に腰掛けた恭介はフンと鼻で笑った。
「相変わらずだな、おまえ」
「どういうことだよ」
バカにされたような気分になって恭介をにらんでみても、全く意に介していないようだ。
「せっかくだけど無理」
廊下の方に目をやると、遥希はカバンを手に立ち上がった。
「加藤クン、お迎え来てるよ~」
「あいつ梶井じゃん。なんでおまえ???」
まるでわからないという顔つきの恭介に遥希はにっこり笑いかけた。
「おれたち付き合ってるの。じゃあね~」
理解不可能という表情の恭介を残して、遥希は廊下から教室を覗いている梶井の元へと歩を進めた。

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